【序文】
お祭りや和装(着物、浴衣、作務衣、甚平etc)の「手提げ袋」ときいて、みなさまがイメージするのは「袋の上部(口付近)にヒモが通してあり、ヒモを絞り(しぼり)持ち歩く袋」と思います。では「袋の名称は?」と問われると「合切袋」「巾着袋」「信玄袋」など、さまざまです。
一般的には「どれも用途は同じで似たようなもの、細かく気にする必要はない」とも思いますが、しかしそれで済ませないが「祭り好き」のこだわり!!
合切袋、巾着袋、信玄袋について画像をメインに深堀りしてみたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。
合切袋・巾着袋・信玄袋|それぞれの違いと特徴
- 合切袋は、袋の口(袋本体とは別)に「Pコキ(ピーコキ)」や「乳(ち)」という紐通しを設え(しつらえ)ます。
- 巾着袋は、袋本体に紐を通す穴があります。巾着の紐通しは種類もさまざまです。
合切袋や巾着袋が平らなつくりに対し信玄袋は立体的なつくりが特徴です。信玄餅が入った袋も信玄袋の一種です。
合切袋
合切袋にも「素材による分類」など、いくつかの種類(分類)があります。ここでは「紐通しの形状による分類」についてお話しさせて頂きます。
Pコキ(ピーコキ)
乳(ち)
布製の合切袋に多いタイプの紐通しです。
共生地(本体と同じ柄)を使用した商品が多いです。
巾着袋|口より下にヒモを通すタイプ
袋の口より少し下に紐を通す巾着袋には「手にさげるタイプ」から「腰にさげるタイプ」などあります。
お祭りでは「腰下巾着」が有名です。また、神社仏閣のお守りを入れる袋を「お守り巾着」といいます。
手提げタイプの巾着袋(1)
手提げタイプの巾着袋(2)小物入れ
甲州印伝の老舗ブランド《印傳屋(いんでんや)上原勇七》の手提袋(てさげぶくろ)No.3008シリーズは、取出し口をヒモで絞る伝統的な巾着(きんちゃく)の形状を再現した希少価値のあるお品物です。
※印傳屋商品カテゴリーでは「手提袋|合切袋&巾着」に分類されていますが、小さめサイズ(H12 cm× L11cm ×D 4.5cm)の巾着袋は「小物入れ」「化粧ポーチ」「和服や浴衣の小銭入れ」などに最適な、本物志向のお客様におすすめの和袋です。
腰下巾着
お祭りの袋物・祭小物といえば腰下巾着が有名です。画像は浮世絵などでも目にすることの多い、腰下巾着の代表的なデザインの印傳「火の用心|金茶」です。
信玄袋
信玄袋(しんげんぶくろ)と武田信玄が弁当箱を入れていた袋がはじまりと伝えられます。
特徴は底が平らということです。信玄餅(しんげんもち)の袋も信玄袋の一種です。
画像は以前、クイズ番組の東大王に画像提供をした「印伝調|籠信玄(かごしんげん)」紗綾型です。
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